このページでは、介護職を目指している方や初任者研修の受講について知りたい方に、ヘルパー2級から初任者研修へと変更された理由をご紹介しています。初任者研修とヘルパー2級との違いも解説していますので参考にしてください。
制度が変更された背景には、介護職の人材不足があります。厚生労働省の調べによれば、2025年までに現在の倍以上の介護職が必要であると予測され、介護職の確保は急務だったのです。
しかし、単に職員数を増やしただけでは、質の低下を招くリスクもあることから「優秀な人材」を育成することを目的とした、カリキュラムの変更を行いました。こうして、ただ知識を詰め込むだけの資格ではなく、優秀な介護職員を育成したいという考えのもと、初任者研修へと変更されました。
従来の介護資格には、体系が複雑でかりづらいという欠点のほかに、長期的なキャリアパスが複雑でわかりにくいという欠点も指摘されていました。
そこで、資格制度の体系化とあわせて、キャリアパスシステムの導入を目的に、制度が変更されました。具体的には『ホームヘルパー2級』が『介護職員初任者研修』へと名称が変わり、実務者研修を経て国家資格である介護福祉士という3段階になっています。
高齢者の増加に伴い、認知症の人が増えてきたという背景もあり、認知症に対する正しい知識を学習する必要性が高まっています。そのため、初任者研修にはホームヘルパー2級にはなかった「認知症の理解」の科目が追加されました。
ホームヘルパー2級では、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった施設への対応を主に学習していましたが、初任者研修では学習内容が拡大されました。これは、高齢者の増加に伴う介護職不足のため、訪問介護以外にも柔軟に対応できる介護職養成を目的とした学習内容になっているためです。
定められたカリキュラムを受講することで資格が取得できたホームヘルパー2級では、筆記試験がありませんでした。しかし初任者研修では、カリキュラム終了後の最終日に筆記試験(修了試験)があります。
ホームヘルパー2級では、カリキュラムの中にデイサービスや訪問介護での実習が、30時間含まれていましたが、初任者研修では実習がありません。(スクールによっては、カリキュラムに実習を組み込んでいるところもあるので受講の際に確認してください)
初任者研修では通信学習の時間に上限が定められたため、スクーリング(通学)の時間が長くなりました。ホームヘルパー2級では、総時間130時間のうち、52時間までは通信学習が可能でしたが、初任者研修の通信学習は、38〜40.5時間(都道府県によって異なる)までとなりました。その結果として、スクーリング(通学)の時間が長くなっています。
ここまで、初任者研修とホームヘルパー2級の違いについて解説してきましたが、初任者研修では、ホームヘルパー2級にはなかった科目が追加され、特養や老健など、幅広い施設へと対応できる内容となっています。初任者研修を修了すれば、より条件の良い施設への転職や資格手当といったメリットもありますが、実務経験を積み、実務者研修、介護福祉士へとステップアップしていくのがおすすめです。
当メディアでは、初任者研修の受講を検討している方に向けて、おすすめ3スクールを特徴別に紹介しています。違いが分かりにくいと思っている方、自分に合ったスクールを見つけたい方は参考にしてみてください。
これから介護業界で働くなら、初任者研修スクールは就職支援体制が整った"大手"から検討するのがおすすめ。全国で開講している教室数が多かった大手3スクールを特徴別に紹介します。学ぶ内容は同じと言えど、特徴に細かな違いがあるので、あなたに合ったスクールを選びましょう。
・受講料は32,450円(税込)~ (※1)
・受講者満足度96.9%(※2)
・専属コーディネーターが個別に就職支援
(※1)キャンペーン価格抜きの定価。地域によって差あり
参照元(https://www.miraicare.jp/course/beginner.html)
(※2)2023年7~9月に受講生2140名へ調査
・初任者研修と実務者研修のセット受講が可能
・基本と応用にこだわってスキルアップ
・介護福祉士資格取得に向けて、効率的に学習できる
・全国で約1900の介護事業所を展開(※1)
・週一や短時間勤務など、求める働き方が見つかる
・在宅系から居住系まで、幅広いサービスで活躍できる
(※1)2023年12月1日調査時点 参照元(https://www.e-nichii.net/kaigo/list/)
【選定条件】Googleで「初任者研修」と検索し、公式サイトが表示された上位30校のスクールのうち、全国に持つ教室数が最も多い3スクールを特徴別に紹介(2023年12月1日時点)
■未来ケアカレッジ(教室数57)、■三幸福祉カレッジ(教室数122)、■ニチイ(教室数300以上)