喀痰吸引等研修

カテーテルやチューブを使用した医療行為に関する資格、喀痰吸引等研修。医師や看護師などが行っていた医療行為でしたが、法改正により介護現場でも実施できるようになりました。このページでは喀痰吸引等研修の取得を目指している方に、資格を取得するメリットや難易度、受講の費用などをまとめていますので参考にしてください。

喀痰吸引等研修とは

喀痰吸引等研修は、2012年の法改正により新しく制定された資格です。医師や看護師などによっておこなわれていた痰の吸引や経管栄養という医療行為を、介護現場でも行えるようにすることを目的に作られました。

喀痰吸引等研修を修了した方は、医師や看護師の監督下であれば医療行為を行うことができるようになります。介護現場では、痰の吸引や経管栄養などの治療が必要な高齢者や要介護者は増加しているため、喀痰吸引等研修修了者の求人は増加傾向にあります。

喀痰吸引等研修を修了するメリット

介護現場ですぐに役に立つので仕事の幅が広がる

介護施設などでは良くあることですが、喀痰が詰まることによる窒息に対応できるようになります。加えて、施設内だけでなく訪問介護先でも対応できるため活躍の場はますます広がることが期待されます。

さらに、無資格ではできなかった重度の要介護者にもサービスを提供できるようになるため、喀痰吸引等研修修了者はどこの施設でも必要な人材です。まだまだ資格取得者が少なく不足しているため、仕事の幅を広げたいという方にはおすすめの資格となっています。

給与アップにつながる

喀痰吸引等研修の修了者は、介護の現場で需要の高い人材です。そのため施設によって資格手当がプラスされるケースも多く、収入アップにつながる可能性があります。

また、喀痰吸引や経管栄養を必要とする高齢者は増加傾向にある一方で、介護を担当する医師や看護師の人数は不足しているのが現状です。医師や看護師に代わってこうした医療行為を提供できる介護士は、これからも需要が高まると予想されます。そのため、資格の取得は就職や転職の場でも有利になると思われます。

喀痰吸引等研修の難易度

喀痰吸引等研修の取得難易度は高くはありません。 正答率9割以上という高い合格基準ですが、講義の内容から問題が出題されるため、真面目に学んでいれば試験の内容も決して難しくはないようです。 それだけでなく、万が一不合格の場合でも別の指定日に再試験を受けられます。

喀痰吸引等研修の取得方法と条件

喀痰吸引等研修の資格を取得するには、都道府県知事指定の研修機関や事業所において研修を受講し、基本研修と実地研修をすべて修了する必要があります。

制度が定める資格は、1号研修、第2号研修、第3号研修の3種類です。
研修は基本講習と実地研修で、第1号と第2号研修は講義と演習、基礎研修の時間や回数は取得しようとする研修によって異なります。一般的な基本研修の場合、第1号研修、第2号研修では15日程度、第3号研修は2日程度、実地研修は10日程度です。

参照元：厚生労働省HP（https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/tannokyuuin/04_kensyuu_01.html）

喀痰吸引等研修の費用相場

喀痰吸引等研修の費用の一般的な相場は、6〜15万円程度。ただし、研修を受講するスクールや施設によって費用は大きく違い、第1号研修と第2号研修の費用が高く設定されていることが多いようです。また、基本研修と実地研修の場合は、費用も10万円以上になることが多く20万円を超えるところもあるようです。

参照元：ケアたすけるHP（https://caretasukeru.com/certification-training/sputum-suction-training/4344/#i-5）

まとめ

法制化により介護福祉士や一定の研修を受けた介護職員なども、たんの吸引等の医療行為をできるようになりました。こうした資格が制定された背景には、高齢者の増加などがあることは誰の目にもあきらかで、喀痰吸引のような医療的行為が行える介護職員の重要性は高まると予想されます。
自身にも利用者にもメリットのある喀痰吸引等研修、より良い介護を提供するために役立てていただきたい資格です。

当サイトは、介護の仕事を始める上での最初のステップとなる初任者研修について特集した専門メディアです。TOPページでは、初任者研修の受講を検討している方に向けて、おすすめ3スクールを特徴別に紹介しています。違いが分かりにくいと思っている方、自分に合ったスクールを見つけたい方は参考にしてみてください。

違いが分かる！
特徴別おすすめ
初任者研修スクール3選